イベント参加レポート 食物アレルギー関連イベントの取材レポート

[Vol.7] 東京ビッグサイト フードシステムソリューション2009 「ソリューションセミナー」&「展示ブース」 参加レポート

  • 時間:2009年9月26日(土)11:00~12:00/13:00~14:00
  • 主催:フードシステムソリューション(F-SYS)実行委員会
  • 場所:東京ビッグサイト 東4・5ホール

秋も深まる9月26日土曜日、早朝に神戸空港から羽田に向かい東京ビッグサイトへ!

学校や病院、またはフードサービスに関する調理機器・技術・資材の総合展というコンセプトで開催されたフードシステムソリューション2009。その中で「児童生徒の食物アレルギーの現状」と「学校給食で取り組む食物アレルギー対応」という二つの興味深いセミナーがあったのでチェックしてきました。

来場されている方は、学校や病院、福祉施設などで活躍される栄養士や調理師の方など専門家や業界関係者が多かったようですが、トータルで3万人を超える来場があった会場は熱気につつまれていました!今回はそんなセミナーの様子をレポートします。

食物アレルギー対応の実態

午前中のセミナーは食物アレルギーの研究・治療分野の第一線で活躍されている国立病院機構 相模原病院の小児科医 今井孝成(いまい たかなり)先生の講演で、テーマは「児童生徒の食物アレルギーの現状」です。基本的な食物アレルギー症状の発生メカニズムから、様々な食物アレルギーの発症動向、学校における食物アレルギー対応の実態など。学校や施設の給食・調理関係の方々の参加が多かったためやや専門的なテーマを最新の事例をもって分かりやすくお話いただきました。

正しい情報を正しく

食物アレルギーに関する研究が進む中、情報や治療方法にバラつきがあるそうで、正しい情報を得ることの重要性をお話されました。過度な除去に取り組まれてきた方の事例が紹介されました。最初に保護者が持ってきたレポート用紙にびっしり書かれた多品目にわたる除去食のリストと、正しく検査をした結果後の除去食のリストの差に驚きました!

また学校の食物アレルギー対応では、初発症例の原因物質を年齢別に紹介したり、食生活の変化によって原因食物抗原が変化したりするので対応が必要であることを説いたりと参加者の認識の向上を呼びかけられていました。

各地で講演や研修などをされている今井先生はとっても話し上手で、限られた1時間で密度の濃いお話の内容でした。

厚生労働科学研究班による「食物アレルギーの栄養指導の栄養指導の手引き2008」

多数の医師、栄養士、臨床心理士の先生らで構成される検討委員会によって発行されている手引きです。今井先生が主任研究者として作成に携わられています。
日本アレルギー協会のホームページ等でダウンロードできます。

ダウンロード: http://www.jaanet.org/guideline/05_syoku/index.html
(役立ちそうな資料が他にもあったのでチェックしてみてください!)

食物アレルギー対応のニーズ

午後の講演は、社団法人全国学校栄養士協議会会長の市場 祥子(いちば さちこ)先生のお話で、テーマは「学校給食で取り組む食物アレルギー対応」です。

全国学校栄養士協議会は、学校給食に携わられている栄養教諭又は学校栄養職員の方々で組織され、研修や情報共有などさまざまな活動をしています。

現在、学校給食における食物アレルギーの対応は各自治体によってことなるそうですが、年々食物アレルギー対応のニーズが高まっており、研修でも重要な課題として取り組まれているようです。

お話では、学校における管理と指導の中で「情報の把握」や「緊急時の対応」「児童生徒への指導」などの重要なガイドラインを定めること。栄養・保健に関わっていない先生方の認知向上も大切であることを呼びかけられました。

ヘルシーさが体験を通して理解

後半には長野県の松本市学校給食センターでの取り組みが先進的事例として取り上げられていました。松本市では保護者、学校、給食センターが連携をとり、安全・安心なアレルギー対応食が提供される事業に取り組み成功されているようです。

私たちの子どもが通学する学校や自治体のアレルギー対策や取り組みを急に変えることは難しいかもしれません。しかし、子どものアレルギー症状を一番近くで見て理解している保護者が、正しい情報を正しく先生に伝え、理解と協力をじっくり求めることが大切だと感じました。

一人ひとりのそういった姿勢が学校におけるアレルギー対策をより強固で優れたものに変える力になるはずです!
また、自治体ごとに「食物アレルギー対応申請」など学校給食用の要望フォーマットが用意されている場合がありますので、就学前に事前に役所の担当課に相談してみてもよいかもしれませんね!

社団法人全国学校栄養士協議会

全国各地の郷土料理などが紹介されています。

「社団法人全国学校栄養士協議会」: http://www.zengakuei.or.jp/
※郷土料理は食物アレルギー対応ではありません。

アレルギー対応食の調理実演

その他フードシステムソリューション2009では、長野県松本市東部学校給食センターの管理栄養士 今野 美穂先生と、栄養士 西山 学美先生によるアレルギー対応食の調理実演がありました。
実演のメニューは「キーマカレー」「マカロニサラダ」「揚げぎょうざ」の場合の対応食です。
学校給食特別展示なので、実際に松本市東部学校給食センターで出されたメニューで、どれも子どもに人気のメニューですね!

食事を楽しめるように配慮

キーマカレーと揚げぎょうざのレシピには一般食、対応食1、対応食2と3段階のバリエーションが用意されています。それぞれに除去品目が分かれていて、除去した分、食べられる材料を追加するそうです。

キーマカレーでは、アレルギー用のカレールウが食べられない子どもには、かぼちゃを使って色やとろみをカレーに近づけていました。

揚げぎょうざでは小麦が食べられない子どものために、大根を皮のかわりにしたぎょうざを作っていました!そして豚肉が食べられない子どものためには豆腐を使ってぎょうざの形にした揚げ物を作ります。

代替の食材や食感をいろいろと考えて他の子どもたちと同じ食事を楽しめるように配慮されているようです。その“気持ち”と“技”にとても感心しました。ありがたいですね!

揚げぎょうざのレシピ紹介

食材
(1人分可食量)
豚ひき肉 35g/キャベツ 15g/たまねぎ 10g/干ししいたけ 0.5g/
でんぷん 2g/塩 0.2g/アレルギー用しょうゆ 1g/酒 1g/だいこん 10g
塩 少々/なたね油
作り方 1、大根はうすい輪切りに塩をしてしんなりさせておく
2、豚ひき肉、みじん切りしたきゃべつ、たまねぎ、干しいたけ、調味料を加えしっかり練る
3、大根で2を包む
4、油を熱したフライパンできつね色になるまで3を焼く

※掲載しているレシピは当日配布された資料を一部アレンジして掲載しています

~記者からの一言~

イベントブースでは米粉を用いたパンの試食コーナーがあるなど、ビジネスフェアらしい盛り上がりを見せていました。 セミナーは、大きな会場にも関わらず満員で遠くは九州などから来られている方もいらっしゃったようです。 学校給食に関わる全国の方たちが意識を高くもち、食物アレルギーへの課題に取り組もうと参加されている姿はとっても頼もしかったです!

イベントデータ

開催日時 2009年9月26日(土)11:00~12:00/13:00~14:00
場所 東京ビッグサイト 東4・5ホール
主催 フードシステムソリューション(F-SYS)実行委員会
共催 食品新聞社、アテックス(株)
後援 文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省
(申請予定、順不動)
詳細 http://www.f-sys.info/
内容
【セミナー1】「児童生徒の食物アレルギーの現状」
講師:(独)国立病院機構 相模原病院小児科 医学博士 今井 孝成氏
日時:平成21年9月26日(土)11:00~12:00
【セミナー2】「学校給食で取り組む食物アレルギー対応」
講師:(社)全国学校栄養士協議会会長 市場 祥子氏
日時:平成21年9月26日(土)13:00~14:00

当サイトは、食物アレルギーの症状の改善や、治療・食事療法を目的としたものではなく、食物アレルギーを持つ人やその家族が、しあわせな食卓を囲むことを目的とした生活レシピサイトです。除去食や、新しい食品・食材を試す場合には、必ず医師や栄養士と相談のうえ、行ってください。当該レシピの実行等により症状が悪化するなど損害を被ったとしても、当社は責任を負いません。

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